「子どもの性教育って、何歳から始めればいいんだろう?」
子どもが小さいうちは、そんなに急いで教えなくてもいいように感じます。
でも、性教育というと「性行為について教えること」と考えてしまいがちですが、実際にはもっと身近なところから始められます。
たとえば、
「自分の体は自分のもの」
「嫌なことは嫌と言っていい」
「人の体を勝手に触ってはいけない」
「水着で隠れるところは大切なプライベートゾーン」
「困ったことがあったら大人に相談していい」
こういったことも、子どもの性教育の大切な一部です。
むしろ、小さいうちからこうしたことを自然に伝えておくことで、子どもが自分の体や気持ちを大切にするための土台になります。
とはいえ、
「いきなり性について話すのは難しい」
「どういう言葉を使えばいいのか分からない」
「自分自身もちゃんと教えてもらった記憶がない」
という親も多いと思います。
私自身も、性教育について調べ始めるまでは、
「一体どこから話せばいいんだろう?」
と思っていました。
我が家は上のおねえちゃんが5歳、下の弟が1歳ですが、5歳の娘は接していて少しずつ 「性教育が必要かも?」と思う場面が出てきました。
そこで今回は、家庭で子どもに性教育をするときに大切にしたいことと、親子で学ぶのに役立つ本についてまとめてみました。
性教育は「性行為の話」だけではない
まず知っておきたいのが、
性教育=性行為について教えることではない
ということ。
性教育には、自分の体について知ることや、相手との関係、同意、プライバシー、安全について学ぶことなど、いろいろな内容が含まれます。
こういった概念って、昔はあまり知られていなったり、一般的ではなかったですよね。
特に日本は性教育後進国と言われているそうなので、いまでにこのへんについてよくわからない(私を含めて)人も多いのではないかと思います。
たとえば小さな子どもなら、
「これはあなたの体だよ」
「嫌なときは嫌って言っていいんだよ」
「人の体も勝手に触らないよ」
というところから始められます。
「赤ちゃんはどこから来るの?」
という質問をされたときにも、年齢に合わせて少しずつ答えていけばいいのです。
性教育は、ある日突然、
「今日は大事な話があります」
と始めるものではなく、日常生活の中で少しずつ伝えていくもの。
そう考えると、親の側のハードルも少し下がりますよね。
我が家も、ふと気づいた時から少しずつ伝えていこうと思っています。
まず伝えたいのは「自分の体は自分のもの」
子どもに一番最初に伝えたいことの一つが、
「自分の体は自分のもの」
ということです。
親子のスキンシップはもちろん大切。
抱っこやハグも大切な愛情表現です。
でも、子どもが嫌がっているのに、
「ママだからいいでしょ」
「家族なんだから」
と無理に触ったり、キスをさせたりする必要はありません。
「今日はハグしたくない」
と言ったら、
「分かったよ」
と受け止める。
逆に、親が嫌なことをされたときにも、
「ママも今は触られたくないよ」
と伝える。
こうした日常のやり取りから、
「自分にも相手にも、体について決める権利がある」
という感覚を育てていくことができます。
私は初めは子供がさわってきた時に断ることを、「冷たいのかな?」「愛されてないと感じたらどうしよう?」と思う気持ちがありました。
でも、「あなたのことは大好きだけど、今触られるのは嫌なの」というように、否定的にならないニュアンスで伝えられたらいいのだと今は思っています。
プライベートゾーンを教える
子どもの性教育でよく聞くのが「プライベートゾーン」という言葉です。
一般的には、水着で隠れる部分など、他人に見せたり触らせたりすることを特に大切に考える体の部分として教えます。
ここで大切なのは、
「そこは汚い場所だから隠す」「恥ずかしいから隠すよ」
という教え方ではなく、
「あなたの大切な体の一部だから、自分で守っていい」「大事なところだから見えないようにしようね」
と伝えること。
そして、
「困ったことがあったら、信頼できる大人に話していい」
ということもセットで教えます。
子ども向けの性教育絵本には、こうした内容を分かりやすいイラストや言葉で説明しているものがあります。
親が一から説明するのが難しい場合は、絵本を一緒に読むところから始めるのもおすすめです。
「嫌」と言えること、相手の「嫌」も尊重すること
性教育で大切なのは、自分を守ることだけではありません。
相手の気持ちや体も尊重すること
も同じくらい大切です。
たとえば、
「お友達が嫌と言ったらやめようね」
「嫌がっている人を無理に触らないよ」
「自分が嫌なときも嫌と言っていいよ」
ということ。
これは性に関する場面だけではなく、日常生活の中でも練習できます。
「お友達に貸してと言われたけど、貸したくない」
「抱っこされたくない」
「遊びたくない」
そんな場面でも、
「嫌なら断っていいよ」
と伝える。
そして、
「相手が嫌と言ったら、相手の気持ちも大切にしよう」
と教える。
こうした経験が、将来の人間関係や同意について考える土台にもなります。
我が家でも、おもちゃのやりとりについては 子供の意思を無視して貸すことを促さないようにすることはとても気を付けています。
自分の気持ちを大切にされた子供は、その次に他者の気持ちも大切にできるようになると思っているからです。
「知らない人について行かない」だけでは足りない
子どもの安全について話すとき、
「知らない人について行っちゃダメ」
という教え方はよくあります。
もちろん大切です。
でも、子どもを守るためには、それだけでは十分ではありません。
実際には、子どもが知っている人との間でも、困ったことが起きる可能性があります。
だから、
「知っている人なら絶対に大丈夫」
という考え方ではなく、
「嫌なことをされたら、相手が誰であっても逃げたり、断ったり、相談したりしていい」
と伝えておくことが大切です。
ここでも、
「困ったことがあったら怒られるかもしれない」
と思わせないことが重要です。
「何があっても話していいよ」
「話してくれたら一緒に考えるよ」
と伝えておく。
子どもにとって、親が「相談していい大人」であることが何より大切なのだと思います。
これについては、私はつい自分が体調不良だったり余裕がないと子供に怒りっぽくなってしまうことが多いので、子供が私に何を話しても怒られない、なんでも話せると思ってくれるような関係性を築かないといけないな、と思っています。
「秘密」にも種類があることを教える
子どもは、大人から、
「これは二人だけの秘密ね」
と言われることがあります。
もちろん、誕生日プレゼントのような楽しい秘密もあります。
でも、
「誰にも言っちゃダメ」
と言われて怖い思いをするような秘密については、親に話していいと伝えておくことが大切です。
たとえば、
「嫌なことをされた」
「怖いことを言われた」
「誰にも言うなと言われた」
という場合には、
「秘密にしなくていいよ」
と教えておく。
「誰かに怒られるから言えない」
「ママに怒られるから言えない」
という状態にしないことも重要です。
もちろん、危険がある場合には大人が対応する必要があります。
「正しい体の名前」を知っておく
性教育では、体の部分を正しい名前で呼ぶことも大切です。
子どもが自分の体について、
「ここが痛い」
「ここを触られた」
と伝える必要があるとき、正確に説明できることは重要です。
家庭では、つい幼児語やニックネームで呼んでしまうこともあります。
もちろん、それ自体が悪いわけではありません。
ただ、体について話すときには、年齢に応じて正しい名称も少しずつ教えていくこと。
それによって、
「体について話してはいけないことではない」
という感覚も育てられます。
どうしても昔の感覚だと、ストレートな名称を言葉にして伝えるのってためらう気持ちも少しあるんですが、それがそもそも古い価値観なのだと思うので、私も少しずつアップデートしていきたいと思っています。
子供は純粋で柔軟性が高いので、すっと受け入れてくれるんだろうなぁ。
あとは年齢が低いうちから始めて、伝えておくことも必要かもしれません。
「赤ちゃんはどこから来るの?」と聞かれたら
子どもが少し大きくなると、
「赤ちゃんってどうやってできるの?」
「赤ちゃんはどこから来るの?」
と聞いてくることがあります。
突然聞かれると、親のほうが焦ってしまいますよね。
そんなときは、子どもの年齢や理解に合わせて答えれば大丈夫です。
大切なのは、
聞かれたこと以上に一気に説明しすぎないこと。
まず子どもが何を知りたいのかを確認する。
「どうしてそう思ったの?」
「何を知りたいの?」
と聞いてみる。
そして、分かる範囲で正確に答える。
もし親自身が説明するのが難しければ、子ども向けの性教育絵本や図鑑を使うのも一つの方法です。
絵や図があると、親子で同じものを見ながら話せるので、意外と話しやすくなります。
性教育の絵本・図鑑は「親のため」にもなる
子ども向けの性教育絵本は、子どもだけのためのものではありません。
実は、
親がどう説明すればいいのかを考えるための教材
としても役立ちます。
例えば、
「プライベートゾーン」
「体の名前」
「男の子と女の子の体の違い」
「赤ちゃんが生まれるまで」
「嫌なことをされたときの対処」
などを、子ども向けの言葉で説明している本があります。
親が全部説明しようとすると難しいことも、絵本なら、
「一緒に読んでみようか」
と始められます。
おすすめなのは、子どもが質問してきたときだけ本を開くのではなく、普段からリビングなどに置いておくこと。
そうすると、
「性の話=特別な話」
ではなくなっていきます。
我が家も何冊か買ってあり、まだ下の弟が絵本のページを破ってしまう事もあり リビングには置いていないんですが、将来的にはそうしていきたいなと思っています。
子ども向けの「体の絵本・図鑑」も便利
性教育というと、どうしても「性」に限定して考えてしまいます。
でも、小さい子どもなら、
「自分の体を知る」
ところから始めてもいいですよね。
体の仕組みを説明する図鑑や絵本なら、性別に関係なく親子で読めます。
「心臓ってどこ?」
「お腹の中には何があるの?」
「どうして血が出るの?」
そんな素朴な疑問から、自然に体の話をすることができます。
体について知ることが当たり前になれば、性器や第二次性徴などの話も、必要になったときにしやすくなります。
小学生になったら「インターネット」の話も必要
子どもがスマートフォンやタブレットを使うようになったら、性教育はさらに広がります。
インターネット上には、子どもが意図せず性的なコンテンツに触れてしまう可能性があります。
また、
「写真を送って」
「誰にも言わないで」
といった形で、知らない相手や知り合いから不適切な要求をされるケースもあります。
そのため、
「ネットで知り合った人とのやり取りにも注意する」
「自分の写真を簡単に送らない」
「嫌なことを要求されたら、大人に相談する」
ということも少しずつ伝えていく必要があります。
ここでも、
「そんなサイトを見たら怒るよ!」
という脅しだけではなく、
「もし変なものを見てしまっても、困ったら相談していい」
という逃げ道を作っておくことが大切です。
子どもが「怒られるから言えない」と思ってしまうと、問題が起きたときに一人で抱えてしまう可能性があります。
子ども向けの防犯ブザーも「自分を守る道具」
性教育そのものではありませんが、子どもの安全を考えるなら、防犯ブザーなども関連するアイテムとして紹介できます。
ランドセルやバッグにつけておけば、いざというときに周囲に知らせるための手段になります。
もちろん、防犯ブザーを持っているだけで安全が保証されるわけではありません。
だから、
「危ないと思ったらその場から離れる」
「大きな声を出す」
「近くの大人に助けを求める」
など、具体的な行動も一緒に教える。
防犯グッズは「怖いことが起きるかもしれないから持たせる」のではなく、
「困ったときに自分を守るための道具」
として考えると、子どもにも伝えやすいと思います。
性教育で大切なのは「一度話して終わり」にしないこと
性教育は、一度だけ時間を作って話せば終わるものではありません。
子どもの成長に合わせて、少しずつ内容を変えていく必要があります。
幼児期なら、
「自分の体は自分のもの」
「嫌なときは嫌と言っていい」
「プライベートゾーン」
というところから。
小学生になったら、
「体の変化」
「男女の体の違い」
「月経や射精などの第二次性徴」
「同意」
「インターネット」
などへ。
さらに成長すれば、恋愛や性行為、避妊、性感染症など、より具体的な話も必要になってきます。
だからこそ、
「今の年齢で全部教えなきゃ」
と考えなくて大丈夫。
子どもの成長に合わせて、少しずつ話していく。
それで十分です。
私も1度子供に伝えてしまうとそれで終わりだと安心してしまうところがあるのですが、年齢や理解度に合わせて、これから繰り返し何度も伝えていかないといけないな、と思っています。
親が完璧に説明できなくても大丈夫
性教育について調べていると、
「こんなことまで教えなきゃいけないの?」
と不安になることがあります。
でも、親が性教育の専門家である必要はありません。
分からないことは、
「ママも分からないから一緒に調べてみよう」
でいい。
質問されたら、まず話を聞く。
分からなければ本を探す。
必要なら学校や医療機関などの専門家に相談する。
大切なのは、
「性について質問しても大丈夫な家」
を作っておくことなのだと思います。
子供にとって安心安全で、なんでも話せる関係を作っておくことが大切なんですね。
お勧めの本
最後に、我が家で購入したおすすめの性教育の本を紹介します。
あっ!そうなんだ! 性と生
親が子供に伝えたいことが、ほとんど全て網羅されている1冊です。
絵も説明もわかりやすく、幼児もですが 特に小学生くらいからの子供には理解がしやすいのではないでしょうか?
セックスのシーンは挿入する実際の絵が描かれています。
他にもジェンダー、セクシュアルマイノリティなど、子供に伝えていきたいことも書かれています。
子どもの「どうして?」「なんで?」に答えるきっかけとして、ぜひおすすめしたい一冊です。
げっけいのはなし いのちのはなし
こちらも幼児、小学生以降のお子さんむけの本です。
1冊目に紹介した本よりは 月経・命の話に重点をおいた内容で書かれています。
お母さんと子供が対話する形で内容が書かれていて、子供の理解もしやすそうです。
絵のタッチや色遣いが優しくあたたかみがあります。
本の大きさとしても小さめなので、リビングなどに置いておいて気軽に親子で読むのもいいかもしれません。
我が家の5歳の娘に見せたところ、まだ内容としては理解が難しいところもあったようですが、興味を持って絵を見てくれていました。
いいタッチ わるいタッチ
子供が性被害を受けるのを防ぐ為に、子供に対話する形で書かれた本です。
動物たちが いいタッチ・わるいタッチとはなんなのか?どのようなことに気を付けたら良いのかを教えてくれています。
子供を被害者にも加害者にもしない為に、伝えたい大切なことが書かれています。
以上がおすすめの3冊です。
ぜひ手に取ってご家庭でお子さんと一緒に読んでみてください!

コメント